それからのクラリス 【ルパン三世 カリオストロの城】
T.映画とゲーム
TVアニメ『ルパン三世』の映画第2弾として製作された『カリオストロの城』。現在スタジオジブリに所属する巨匠・宮崎駿の初監督作品でもあります。公開時の興行成績こそ振るわなかったものの、数々の再放映を経て、今もなお多くの人々に支持され続けています。 映画公開から約17年後の1997年1月に発売されたPS用のアドベンチャーゲーム『カリオストロの城―再会―』は、映画の後日談という位置付けの物語ですが、宮崎駿氏はノータッチの完全オリジナルストーリーです。1998年5月には「廉価版」もリリースされています。 ゲームの舞台は、映画から数年後のカリオストロ公国。忌まわしい「ゴート札密造事件」を風化させないために、今や公国は国を挙げての一大モニュメントパークとなっています。よって国内の至る所に、事件で英雄となったルパン達の残した足跡が展示されており、そこへ観光目的の主人公が訪れた所から物語はスタートします。 ゲーム中では、プレイヤーはルパンではなく、名も無き主人公となって動き回ることになります。当面の目的はまさしく観光で、そこかしこに展示されている、映画でお馴染みの懐かしの品々を見て回ります。またその他に、クリアには直接関係の無い「金貨集め」というドラクエ的なサブ要素も用意してあり、集めればちょっとした特典があります。 BGMには「そよ風の誘惑」「ミステリアス・ジャーニー」等、映画で使用された曲も使われています。また、映画のオープニングやエンディング、予告編などが丸々収録されており、所々で長尺の新規アニメも取り入れています。ただし作画レベルは今一つ。 声優陣は、グスタフ以外は映画と同じ配役。ルパン役についてはゲーム発売時既に他界していた山田康雄(※)に代わり、栗田貫一を起用しています。 注目は3Dで描画されたカリオストロ公国。城下町や大公邸跡、そして城内など、移動できる場所にある程度の制限はありますが、映画では把握し辛かった部分も立体的に見ることが出来るのは大きな特徴でしょう。 |