事実を知ったナウシカは、ブチ切れて前述のシステムをぶっ壊そうとしました。ナウシカの怒りを感じた計画者は、ナウシカの暴走を止めるため、交渉材料として「汚染適応型人類も再改造すれば清浄な世界で生きて行ける」と持ちかけます。
しかしナウシカはこれを聞き入れず、そのままシステムを破壊しました。そのため彼女のこの行動を疑問視する声もあります。
しかし考えて見れば分かる通り、もし汚染適応型人類を再改造して、新人類と共に清浄な世界に投入すれば、前章で述べたように汚染適応型人類と新人類との間で何か問題が起こるのは火を見るよりも明らか。
ここまで周到なシステムを構築する計画者が、そんな不安材料を残すとは考えられません。やはり先の計画者の提案は、ナウシカの怒りを逸らすためのブラフだったと見るべきでしょう。
だからこそナウシカは、その提案を信用せずにシステムを破壊したのです。
とは言え、ナウシカのとった行動がこの地球に与える影響は、思いのほか大きいのです。つまり最後に残るのは動物のいない清浄な世界だけ、という事態になる可能性が非常に高いからです。 |